開業(準備)日記

まったくのド素人が移住先の田舎で開業を目指します。

カフェに求めるもの

カフェをやろうと思ったものの、そもそもカフェってなんだろう?という疑問。

要は軽食とコーヒー等飲料を提供する飲食店の一種だということなんだろうけれど、それだけではないと思った。

 

自分自身のカフェ利用の経験としては、主に勉強や読書、あるいは時間調整の暇つぶしといった、基本的に自分の時間を持つことのできる場所だった。

スターバックスのサードプレイスの概念を持ち出すまでもなく、およそ日本人がカフェや喫茶店に対して求めるものは、自分の時間の確保だろう。

そして当初私が作ろうとしたものも、その類だった。

というのも、この地域にはそういった役割を持つ場所がないのである。

図書館もなければファミレスもない。

これは私個人の経験からするととても重要で、私は地元の図書館やカフェやファミレスを自分の時間の確保として頻繁に利用したし、旅先では時間調整や休憩のために現地の喫茶店等を利用した。

私自身がよほど特別な人間でない限り、こういった場所は一定の需要があるということだと考えたのである。

 

一方で“コミュニティカフェ”という形態も地方を中心に増加している。

地域コミュニティの活性化を目的として開業・運営されるカフェである。

もっと広義にすると、「人と人とをつなげるカフェ」もそうなるのかもしれない(ならないのかもしれない)が、これは自分の時間の確保とは真逆の考え方だと思う。

こういう概念はイギリスのパブやイタリア・フランスのカフェに近いらしい。

人口減少や生活習慣の変化により地域コミュニティの希薄化が問題視されておりそれに対応する形で、という動機のところもあれば、特定の趣味嗜好を持った人たちと繋がり、また彼らがつながる橋渡しをしたい、という動機のところもあるだろう。

私もコミュニティについては重要だと思っていて、特に私が面白いと思っている地域活性化の取り組みでは、趣味縁が地域コミュニティに影響を与えつつ両者が共存している特徴がある。

カフェを運営することによって趣味縁を形成しつつ、地域コミュニティと共存させていくことができればこれほど素晴らしいことはない。

 

結果として現段階では後者を重要視したわけだが、かといって自分の時間を過ごす人を否定することはない。

むしろそういう利用も積極的にしてほしいし、逆にコミュニティが大事だからと言ってこっちで無理にくっつけようとか、そういうつもりもない。

各々が各々の時間を過ごしながら、気が合えばつながればいい。

それが難しいというのも理解はしているつもりで、例えばこのスペースは自分の時間を過ごしたい人用でこっちのスペースは交流したい人用みたいにするとか、この時間は交流を促進するイベントを実施してそれ以外は自分の時間を楽しんでくださいということにするとか、そういうのも考えたりはしている。

かといってそれを押し付けるのも違うと思うし、現在は特に縛らないようにしている状態。

 

ただこの辺をしっかりしないと内装も決められないなぁと思う今日この頃。