メニューについて
カフェをやるとなると飲食物を提供しなければならない。
しかし私は調理師の免許もなければどこかで修行してきたわけでもない。
特別料理が得意というわけでもなく、とりあえずレシピがあればなんとか作れる程度である。
さらに近くには飲食店もちゃんとあり、おいしい料理を出してくれるし、パン屋さんもあればコンビニもあり、まともに商品がバッティングしたら勝てるはずがない。
そこで1点1点勝負になりそうなフィールドを考えた。
VSコンビニ
コンビニとの差別化を図るためには食材に手を加えたり、食器に乗せて出す必要がある。
まあ買ってきたものをそのまま出すということをしなければなんとかなるだろう。
それにそこのコンビニにはイートインコーナーがないので座って飲み食いできるという点では有利だろう。
あとは値段。
コンビニの商品がスーパーに比べてそれほど安くないとはいえ、まともに飲食店で食べるよりは安いはず。
やはり“調理”という付加価値を付けてバランスを取る必要があるだろう。
VS定食屋・中華料理屋・ラーメン屋
近隣にある飲食店。
これがまたどこもおいしいんだ。
まともに勝負してられない。
勝機があるとすれば営業時間。
これらはお昼を中心に数時間程度しか営業していない。
昼前や午後のブレイクタイムを狙うことが有効であると考えられる。
また夜はどこも営業していないので、可能性があるとしたらそこか。
あとお酒もなかったはず(昼間から飲む人がそもそも少ないだろうし)。
商品でいくと洋食はほとんど出されていないので、そこはチャンスか。
値段的にはけっこうするが、クオリティや色々な事情を加味すると決して高すぎるわけではない。
VS喫茶店
実は近くに喫茶店もある。
ここのパフェが美味しいことはさておき、商品的には一番重なる店舗であることは間違いない。
営業時間についてはお昼の数時間だけなので、ブレイクタイムは(こことは)競争にならなくて助かる。
食べ物でいくとパスタ類、ピザ、トースト、パフェがあり、他の飲食店になかった洋食、それもそれほど手のかからないものが揃っているのがこちらとしては脅威。
対抗策として思い浮かぶのがオムライスとハンバーグ。
しかし近くでは提供していないというだけで、飲食店では定番のこの商品。
正直自信はない。
またこのカフェは将来的に従業員を雇うことが目標である。
むしろカフェ部分は従業員に任せてこちらは別の事業を進めたいくらい。
そうなったときにあまりにも作業が複雑だったり特定の技術が必要だったりすると従業員に対する指導や教育に手間がかかってしまうし失敗する可能性も高くなる。それではよくない。
また廃棄ロスロスを減らすためにもなるべく材料は共通しておいた方がいい。
色々考えた結果思いついたのが「ホットサンド」。
となると今度はパン屋が比較対象になる。
ドリンクについてはコーヒー、モカ、ウインナーコーヒー、カフェオレ、アイスコーヒー、アイスカフェオレといったコーヒー関係に紅茶、そしてジュース類が揃っている。
ここは避けて通れないので何かしら工夫をして差別化をするしかない。
その一つがコーヒーの抽出方法である。
この喫茶店はサイフォン式を取り入れている。
ペーパードリップ、もしくはネルドリップなら差別化できるだろう。
しかしこれもまた技術が必要であり、従業員に伝えるのが難しくなってしまう。
人材が限られてくる田舎ではコーヒーを淹れる技術や調理する技術を持っている人は多くないので、限られた人材を活かすにはなるべく簡略化されている方がいいはずなのだ。
ならば機械なら?
これはコンビニで実施しており結局そことかぶってしまうということと、それに伴い高い料金が取りづらいということで却下。
利益率とかで検索してみるとけっこう色々出てくるが、喫茶店などの場合場所代とかも含まれるので利益率が高めに設定されているが、コンビニと同じものをコンビニより高く提供するというのは私が客なら許せないと思う。
それに機械は高いし、故障する可能性もある。
ということで現在検討しているのがクレバーコーヒードリッパー
そしてエアロプレス
これらは時間と分量のレシピさえしっかり決めれば誰でも同じ味が再現できる。
どちらも買って試してみたが、けっこうおいしい。
エアロプレスの方が好みだけど、一度に作れる量を考えるとクレバーの方が良いような気もするし。
使い分けも含めて悩み中。
そしてアレンジコーヒーでも差別化は可能ではないか?と考えている。
喫茶店にはモカとウインナーコーヒー、カフェオレがアレンジコーヒーとしてあるが、キャラメルラテなどのエスプレッソベースのアレンジコーヒーは若者向けとして有効な気がする、パフェの代わりにデザートとして楽しむ人もいるんじゃないか?と。
このようになんとか喫茶店とも差別化していきたい。
VSパン屋
最後にパン屋さん。
ここはなんとイートインコーナーがあり、コーヒーも無料で飲むことができるのである。
実際に常連さんがよくここでパンを食べつつコーヒー飲みつつ談笑している姿を見かける。
喫茶店よりむしろこちらの方が客層が被る可能性が高いのかもしれない。
さて、こちらでホットサンドを作るとする。
ここのパン屋はホットサンドはもちろんサンドイッチも置いていないのでその点では重なることはない。
また中身もこのパン屋の惣菜パンとはなるべく重ならないようにすることで差別化できるんじゃないかな?と。
あとはお客がどう受け取るか。
あとコーヒーについてはポットなので淹れたてと比較してもらえれば大丈夫だと思う。
あとはアレンジコーヒーが勝負か。
なんてことを考えながらメニューを考えている。
一番大事なことは人に来てもらうことなので、とりあえずまずくないものを作ることが一番。
あとこれは特殊なのかもしれないけれど「私じゃなきゃできない」はなるべくやらない。
ホットサンドだとかエアロプレスとかもそうなのかもしれないけれど、「おもしろそうなものは取り入れる」というのも必要かな?と思っている。
最近は道具がどんどん進化していて、クレバーコーヒードリッパーなんてまさにそうだけど、使い方さえちゃんとしていれば誰でも簡単に美味しいものが作れる時代になってきている。
私は職人じゃないから、そういうのはどんどん取り入れていく。
これは手間を減らすだけじゃなく、新しいものをどんどん取り入れることで田舎に新しい風をどんどん取り込み、イノベーションを起こすきっかけにしていきたいのである。
保守的とまではいかないけれど、田舎はやはり新しいものを取り入れたり作ったりしていくことに抵抗を持つことも少なくないから、少なくとも私はミーハーであり続けたいと思っている。
田舎だと「保護」とか「保全」とかって言葉が非常に多く聴こえてくる。
それはそれで否定されるものではないけれど、やはりどこかで革新していかなければという思いがある。